2022年06月24日 11:50

煙管のススメ 煙管の歴史と小粋の吸い方・メンテナンス&おすすめ煙管など

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たばこの吸い方の一つ、煙管(キセル)を使った喫煙方法。
髪の毛のように細く刻んだ「刻みたばこ」は海外では見られないもので、江戸時代に広まった日本独自のたばこ文化とされています。
今回はちょっと長くなりますが、お付き合い頂けると書き手が喜びます。

目次

  1. 煙管の歴史(簡易版)
  2. 煙管の吸い方と小粋の味
  3. メンテナンスについて
  4. 最後に

1. 煙管の歴史(簡易版)


まず、たばこが入ってきたのは1543年、鉄砲伝来と共にポルトガル人によって伝えられたとされていますが確実な資料は残っておりません。(諸説あります)


伝来した当初の煙管は長く、火皿も大きいものが使われていたようです。
これは刻みが江戸中期以降の細刻みではなかったからと考えられていて、刻みが細くなるにつれ、火皿が小さく短い現在の煙管の形になっていったとされています。

慶長(1596~1615)には国内の長崎付近でたばこ栽培が行われていたと言われ、その後各地に広がっていったとされますが、一般庶民にも喫煙文化が広まっていったのは江戸時代(1603~1868)に入ってから。治安の低下や火災の原因とされ禁令が出されるも
たばこは流行し、次第に容認されていく事になります。

そして流行と共に持ち運ぶ為の煙草入れや
煙草盆(現在での卓上灰皿等、喫煙具をまとめる物)、根付など様々な道具が作られ加工技術も向上していきました。


江戸の中期にもなると2~30cm程の現在にも残る煙管の形に。
刻みも髪の毛程の「細刻みたばこ」が現れ、需要が高まるにつれ、機械化の道を辿ります。
細刻みを作る加工機械も進化を続け、ゼンマイ式やカンナ式。
明治中頃から昭和30年代半ばまでは後に動力化された酒井式細刻機で細刻みたばこは作られていました。

そして明治時代に入ると今のシガレットに近い
紙巻の口付たばこ・両切りたばこが現れます。また煙草専売法が施行されると、ハイカラな物として流行し刻みたばこの需要がなくなっていくことに。
需要の減少に伴い、それまでに売られていた銘柄は次々と廃止されていきます。
昭和54年(1979)には最後の銘柄「ききょう」が販売終了し、国内製造品は無くなりました。

その後、国内製造の刻みたばこを求める従来の愛煙家や伝統芸能従事者からの要望が多く
昭和60年(1985)に「こいき」が発売、現在も多くの愛好家を愉しませています。

煙管の本体一覧はこちら

2.煙管の吸い方と小粋の味


煙管を吸うための準備、今回は細刻みの「こいき」の場合を書いていきます。
刻みたばこを吸うには保管方法や加湿、持ち運び等、通常のたばこ以上に手間がかかりますが
その手間をかけるだけの価値がある“趣味としての喫煙”だと私は思います。
シャグやパイプでは味わえない、刻みたばこと煙管の味を愉しむための
準備から吸い方までを書いていきます。

まずは加湿の方法から。


小粋は乾燥した状態で販売されているため、購入したら最初に加湿が必要です。
画像はパッケージ裏に書かれている加湿の方法。
ほかには濡らして丸めたティッシュをアルミホイル等で作った受け皿に入れたものと
口を開けた「こいき」をタッパーに一緒に入れる方法がありますが
簡単に加湿するならヒュミディパックやヒュミドールがおすすめです。

ヒュミディパックはタッパーに一緒に入れておくと湿度を72%に保ってくれる優れモノです。
ティッシュやヒュミドールを使う場合は湿度の上げすぎにも注意してください。
加湿し過ぎると火が付きにくくなり、カビなどの原因にもなる事がありますので注意。
大体24時間、たばこを一つまみ取ってみて、葉が粉にならず、しんなりすれば加湿は終了です。

ヒュミディパック、ヒュミドールはこちら


次に吸い方、加湿が終わった葉を一つまみ、火皿の内径に合わせて丸めます。
これにマッチを使い、遠火で着火します。ガスライターでも構いませんが、マッチの場合は吸い終わった後、マッチの軸をつかって簡易清掃ができるので便利です。
あとはゆっくり吸い込むこと、詰め方次第で3~5服くらいでしょうか。


吸い終わったあとは雁首(火皿の付いた先端の金属部分)を手などに当て、灰を落としマッチの軸の後ろ側を使って火皿の中の灰を取り除きます。
灰を取り除いた後は火皿の底に残った灰を吹き戻すのですが
先端をティッシュなどで包んでから吹き戻さないと周りに飛んで汚してしまうので注意。

それでは実際に吸ってみた感想を。

公式では「無香料の極細刻みで、ほのかに甘さのある柔らかく繊細な味・香り。日本の土地や風土に合った国産在来種の銘葉5品種を特別に栽培してブレンド」とあります。
開封すると新品の畳のような爽やかな「い草」のような香り+たばこ葉の甘い香り。
これは加湿後に吸った時も変わらず、爽やかで芳醇な和の香りと甘味が口の中に広がります。
辛口のたばこが好きなら乾いた状態で吸ってみるのもいいかもしれません。
ややスパイシーながら、甘味もしっかり味わえますよ。
柔らかい煙と繊細な味は公式説明の通り、普通のシャグではまず味わえない旨さです。

商品はこちら→こいき

3.メンテナンスについて

普段のメンテナンスは吸った後に灰を掻き出す、吹き戻す、柔らかい布で拭くくらい。
週に1~2回は下記の道具を使って煙道を掃除してあげるのがいいと思います。


メンテナンスに使うのは脂取液(やにとりえき)と今様紙縒り(いまようこより)。
今様紙縒りはモールです、モールに脂取液を染み込ませ、煙道のヤニを擦って落とします。
一本の金属でできている延煙管や、本体すべてが金属の分解できるタイプは脂取液にドブ付けや水洗いが可能ですが、羅宇煙管(中間が竹のタイプ)は水洗いができませんので注意してください。

メンテナンス用品はこちら

4.最後に

最初の一本は羅宇煙管(雁首と吸い口をつなぐ部分が竹のもの)をおすすめします。
長めの方がクールスモーキングに適しておりマイルドな喫味に。
金属製のものは羅宇煙管に比べやや喫味が強くなる傾向があります。

はじめての羅宇煙管には助六煙管がいいと思います。
喫味強めが好みの方は金属製で助六煙管より短めの丸福メタルを。
どちらも安価ですが普通に刻みを美味しく味わえますよ。

江戸時代では喫煙具を誂る事がステータスシンボルであり、ファッションの一部だった煙管。
明治時代に紙巻たばこは流行るまで続いた喫煙文化は、様々な技術・技巧を育んだ物でした。
そんな日本独自の喫煙文化、一度試してみませんか?

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筆者 :
ブリケ運営事務局
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