プリンスというブランドのライターをご存じでしょうか?
古くからオイルライターの製造を行い、当時は多くの競合する企業があった中
東京オリンピックの公式記念品にも選ばれるほどのブランド品でした。
創業者の故・吉永道雄氏が1938年に実家の機械製造業を継ぎ、後の1948年に吉永プリンス株式会社を設立。
1961年にはオイルライター全盛期にもかかわらず、ガスライターの開発に成功します。
国産ガスライターの第1号機は「プロナ61」と名付けられ
ワンアクションで着火でき、蓋も連動で開閉するという使い勝手のいいものでした。
このプロナ61の操作感を引き継ぎ1964年には「ドルフィン」というライターを開発。
このライターには当時では革新的なガス残量計「プリンスアイ」と呼ばれる機構が本体側面に搭載されさらに小型になりました。
ガスの残量が多い場合はライターに取り付けられた窓が赤く、ガスが減るにつれて色が薄くなるというもので、ある程度の確認ができるだけであり、現在のようなはっきりとした残量確認には向きませんが実用性は十分でした。
その半年後、デザインを変えて「ミクロ88E」が販売されます。
ドルフィンに比べ、丸みを減らしやや薄く横幅は大きく持ちやすくなりました。
スーツにも似合いそうなデザイン、こちらは底面に「プリンスアイ」が搭載されています。
その後に社名を何度か変えつつ、当時のモダンなデザインはそのままに
復刻版「ドルフィン」「ミクロ88E」を今も作り販売されています。
小型で丸みを帯びたデザインで柔らかい印象の「ドルフィン」
2003年より当時のデザインそのままに復刻版を販売しており
昭和を感じるデザインと、多くのカラーリングで今なお人気のライターです。
「ミクロ88E」はドルフィンよりやや大きめですが
流線形の薄くスタイリッシュなライター。
こちらも当時のデザインで復刻されており、プリンスアイが搭載されています。
「レトロ、モダン、エレガント」
こんな言葉の似合う現代でも通用するプリンスのライター。
タバコのお供にいかがでしょうか。